近年、比較的多くの従業員を持つ企業を中心に、精神障害を持つ方を雇用する企業が増えてきています。
なぜ各企業が精神障害を持つ方の雇用に関心を高めているのかと言いますと、国内の人口問題が大きく関わっています。

21世紀に入り、益々少子高齢化が進むなかで、自然と労働者人口は減少してきています。
このような状況下で各企業は、障害の有無に関係なく、自社の理念や仕事内容にふさわしい人材を探しています。
個々の症状に合わせた働き方を模索することで、精神障害を持つ方も企業にとって十分な労働力となるわけですから、求める人材と捉える企業が増えています。

この記事では、企業の採用担当者が精神障害を持つ方の面接を行う場合、どのようなことに留意すればいいのか、詳しく解説していきます。

精神障害の種類と特徴

応募者の特技を活かし会社に貢献してもらうためには、精神疾患に理解を深めることが最も重要です。
以下に日本人に多いと言われる主な精神疾患の特徴を説明します。

統合失調症

・集中力、記憶力、判断力が低下してしまう。
・思考を進めていく段階で、関連性の薄い道にずれたり飛躍してしまうため、脈略やまとまりに欠けてしまう。
・本来自分と関係ないことでも、自分と結び付けて考えてしまう。
・細部にこだわってしまい、全体の状況を把握できなくなってしまう。
・自分自身に認知の障害があることを自覚できない。

うつ病

・わけもなく憂うつな気分や悲哀感を感じる。
・本来なら興味を惹かれたり、楽しみや喜びを感じる事柄について、そのような感情が起こらない。
・何をするにも着手や動作が遅く、進まない。またはイライラしてじっとしていられない。
・思考力や集中力が減退し、判断や決断に時間がかかる、あるいはできない。
・死について繰り返し考えたり、死にたい、または死ぬべきだと考えたりする。

不安障害

病的な不安が主症状となる一連の病気で、「恐怖性不安障害」「パニック障害」「全般性不安障害」といった病気があります。
生涯のうちにこれらの病気を患う人は、10人に1人以下との統計もあります。

各障害の特徴は次のとおりです。

・恐怖性不安障害

通常は危険とまで考えられない状況や対象によって不安が起こります。
症状としては、動悸・頻脈・息苦しさ・胸痛・冷や汗・めまい・吐き気・体の震え・脱力感といったものが伴います。

・パニック障害

上記の症状が突然生じたために急激に悪化するパニック発作が、特定の状況や対象によらず繰り返し起こるのが特徴です。
いつどこで発作が起きるかわからない不安を抱えており、以前に発作が起きた場所や状況を避けたりするようになるため、社会的行動が制限されます。

・全般性不安障害

生活しているうえでのさまざまな出来事や状況に対して、自分で抑えられないような不安が持続し、心が休まることがないというのが典型的です。
いわゆる「心配性」とは程度が並外れていて、集中力や判断力の低下、焦燥感、意気消沈、不眠、その他吐き気、下痢、頭痛、体のこわばりなど身体症状も起こり、生活に困難が生じている期間が6カ月以上続くことも珍しくありません。

精神障害の人と面接を行う際のスタンス

求職者を採用する際の大きな情報源は、採用面接となることが一般的です。
精神疾患を含め障害の有無に関わらず、面接において求職者から得ておきたい情報は共通であり、またその手法も特別なものではありません。

ただし、企業が求める人材像に求職者が適合するかを判断するためには、「障害があるかないか」「その仕事に障害が影響するか」という内容の質問が含まれる場合があると認識しておくことが基本的なスタンスになります。
また、障害の症状について聞くこと自体は違法ではありませんが、あくまで応募者の同意に基づく自由意思による発言が尊重されること、今後仕事をしていくうえで必要と思われる内容に限るべきである点も留意しておかなければなりません。

精神障害の応募者への質問の内容は

それでは、実際に面接では応募者に対してどのような質問をするかを解説します。
一般的な内容としては、過去の経歴やスキル、前職の退職理由などですが、これらは障害を持った方も同様です。

その内容に加え、精神疾患を持った方の場合、職歴がある人ではどんな働き方をしていたか、体調に影響する可能性がある勤務時間や勤務日数といったことが挙げられます。

これらの情報は、今後働くうえでの配慮事項を同時に検討できるので、参考になる情報があるでしょう。
また、仕事に関係があり配慮事項の検討にもつながりやすい質問の例としては、通院の頻度、薬の種類、服薬のタイミングなどが知っておきたい情報と言えるでしょう。

その他、応募者自信が症状をどのようにコントロールしているかなど、自己管理に対する姿勢についても質問してみるのもいいかもしれません。

まとめ

精神障害を持った方の症状や特性は非常に多様であるため、面接に取り組む際は個別性を考慮することが最も肝要です。
得意なこと、苦手なこと、ストレスの度合いなどを一人ひとり確実に聞き取り、採用面接を成功させてください。

もしも、「適切な採用面接方法がわからない」「障害者雇用でミスマッチが続いている」というお悩みを抱えている場合は、ぜひ一度イーチリッチにお問い合わせください。
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