厚生労働省が公表した「労働力調査2021年10月分結果」によると、完全失業率は2,7%で前月と比較し0.1%減少しています。
参考:厚生労働省「労働力調査2021年10月分結果」
https://www.stat.go.jp/data/roudou/sokuhou/tsuki/index.html
完全失業率とは、労働力人口(15歳以上の働く意欲のある人)の中で、完全失業者(職がなく休職中の人)が占める割合で、雇用情勢を示すひとつの指標になっています。
人数にしますと183万人で前年同月と比べ32万人の減少で、4か月連続で減少傾向にあるとしています。
しかしながら、新型コロナウイルスの影響が出る以前の2019年の年平均と比較すると0,3ポイント高い数値を示しており、まだまだ景気回復にはほど遠い情勢と言わざるを得ないでしょう。
そんな中、来春に向けた就職活動をしている方や、現在勤めている企業の将来性に不安を覚えて転職活動を行っている方も少なくないでしょう。
採用試験では必ずといって行われる面接ですが、この記事では面接官に好印象を与えるポイントについて解説していきます。
面接にのぞむときよく聞く「メラビアンの法則」とは
アメリカの行動心理学者であるアルバート・メラビアン博士が提唱した「メラビアンの法則」というものをご存じでしょうか。
「面接は第一印象が大事」という言葉をよく聞きますが、これが生まれたきっかけとなった法則と言われています。
この法則によると、話し手が聞き手に与える印象については、「視覚情報」「聴覚情報」「言語情報」の3つで、コミュニケーションによる相手に与える影響と重要性を形成しているとのことです。
具体的には「視覚情報」が、「見た目・じぐさ・表情」で55%を占めており、「聴覚情報」である「声の質・大きさ・テンポ」が、38%、「言語情報」の「話の内容」に関してはわずか7%で印象が決まってしまうそうです。
話の内容が重要でないということではありませんが、最初の「視覚情報」と「聴覚情報」で実に93%が決定づけられることから、いかにファーストコンタクトの部分が重要であるかが分かります。
面接室への入室~着席はまさしく第1印象の要
面接における肝心なファーストコンタクトは「入室~着席~最初の質疑応答」までの約90秒間と言っていいでしょう。
入室から着席までが約20秒で「視覚情報」、それ以降、最初の質疑応答の70秒位で「聴覚情報」、つまり入室から90秒ほどで印象の大半が決まってしまうわけです。
まず、この「視覚情報」にかかわる部分のポイントを具体的に解説していきます。
・身だしなみをチェック
・ドアを軽くノックする
・面接室内から「どうぞ」という声が聞こえてから入室する
・「失礼します」と笑顔で元気に挨拶し、同時に軽くお辞儀をする(お辞儀の角度は30度)
・ドアを静かに閉める
・学校名、学部、学科、氏名(フルネーム)を伝えて後に「今日はよろしくお願いします」と言ってお辞儀をする
・面接官から「どうぞおかけください」と言われてから「失礼します」と言って静かに着席する
・このとき、背もたれには背中をつけずに姿勢よく座る(女性は必ず足をそろえる)
ここまでの流れは徹底的に練習する必要があります。
自然な笑顔を忘れずに発声は元気よく、そしてスムーズな動作が基本となります。
面接官の最初の質問に対する回答要領
面接官に印象を与えるうえで次に重要になるのが、最初の質問に対する受け答えの70秒ということになります。
ファーストコンタクトの最初の20秒が完璧であれば、着席したときにはかなり落ち着いた状態になれています。
その落ち着いた気分を保ちながら、面接官の最初の質問を聞きましょう。
まず、複数の面接官がいる場合であっても、話をしている人の目を見て聞くことが何よりも重要です。
本気で聞いている姿勢というのは相手に伝わるものですから、「ぜったいにこの会社で働きたい」という熱意も理解してもらえるのです。
面接官が最初にする質問は「簡単な自己PRを1分間で聞かせてください」などのようにシンプルでオーソドックスなものがほとんどです。
その理由として、面接官はこの70秒間で声の質、声の大きさ、話すテンポ、さらにその際の表情といった「話の内容」とは違う部分、言ってみれば応募者の表面的な印象を捉えようとしているからです。
さて、質問に対する回答の話し方で心掛けたいのは、話の終わり際を明確にすることです。
よくありがちなのは、「○○をしたのですが・・・」というような終わり方をしてしまうと、あたかも「が」の後に何か続く文言がありそうなため、面接官としては次に進んでよいものなのか困惑してしまい、一瞬沈黙の時間が流れてしまうケースがあります。
このように一旦コミュニケーションがちぐはぐになってしまうと、後でかみ合わせようとするのはなかなか難しいものです。
もしも、「です」「ます」「でした」などで話が終わったのに「明確感」が出せなかったようなときは、「以上です」とはっきり言うことが大事です。
自己PRの終わりであれば、「以上が私の自己PRです」と言っても構いません。
まとめ
面接においては、初動対応が面接官にたいへん重要な印象を与えると述べてきましたが、本文で解説したファーストコンタクトの90秒が完璧にできていればこそ、その後の「話の中身」も説得力を持ち、熱意も伝わりやすいということにつながるのです。
そのためには、「自己PR」を鏡に向かって1分間で言ってみて、早口になっていないか、顔の表情が硬くないかなど、事前に練習しておきましょう。
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