戦後の高度経済成長期やバブル景気の時代では、残業や休日出勤などで会社に貢献しようとする姿勢が美徳と受け取られていた時代でした。
その後バブル崩壊に伴う企業の人員削減対策により労働者の負担が増加し、1990年代には過労死の問題が取りざたされることになりました。

そして、ついに2019年には政府から「働き方改革」が推奨されるようになり、各企業も長時間労働の解消や正社員と非正規社員との格差是正などの取り組みを推進しています。
この「働き方改革」を進めていくうえで必要な取り組みとして「労働生産性の向上」が挙げられており、労働人口減少を補う重要な対策とされています。
この記事では、どうすれば仕事の効率化を図れるのか、いくつかポイントを解説します。

仕事の効率化のために無駄を省く

「働き方改革」の一環で、長時間労働を減らし仕事と生活の調和がとれる働き方を目指すとともに、企業は利潤を保つためコスト削減にも意識を向けておく必要があります。
この双方を追求したいとき、避けて通れないのが仕事の効率化です。

仕事に関わる毎日の業務を見直してみると、無駄なことや無意味なことなどが案外多いことに気づくことがあります。
このような無駄や無意味なことを省き、短時間で最大の成果を上げることが重要です。
そのためのスキルを習得することは、これからの働き方の基盤として欠かせないものとなるでしょう。
そして、効率を上げて作業にかかる時間を短縮できれば、その分の時間を本来の注力すべき仕事に向けることができて生産性が上がるのです。

【無駄を減らすチェックポイント】

デスク周りの整理整頓
どこに何があるのか、わかりやすくしておけばものを探す時間が省ける。
パソコンの整理整頓
フォルダ、ファイルを整理して無駄を省く。
スケジュールの管理
二度手間や無意味な空白の時間を減らす。
名刺の整理
連絡先がすぐにわかるようにしておくことも時間短縮につながる。
会議の効率化
「のんべんだらり」の会議をやめれば、その分ほかの業務が進む。
小さいミスを回避
小さいミスでも、修正時間は大きなロスとなる。

仕事ができる人は片付け上手

腕のいい大工さんの工具箱の中を見させてもらうと、きちんと整理されて並べられています。
それと同じように仕事場も片付いていると、それだけで「できる人」という印象を持たれることでしょう。
ここでは事務職の仕事の中心となるデスク周りとパソコンの整理整頓について解説しますが、それ以外の職種の人もこれを参考にして、職場の整理整頓を心がけるようにして効率化を図りましょう。

デスク周りの整理整頓

まずは、必要なものと不要なものを分けましょう。
使うものは確実に残し、使っていないものは思い切って処分します。
この1年使っていないものを思い切って捨てると相当すっきりするはずです。
また、複数人で使用するものは、相談して置き場所や補充のルールを決めて管理します。
重要書類のみ残して、そのほかはデータ化してパソコンに取り込み、省スペース化を図ります。
デスクの上ですが、筆記用具は立てるタイプのペン立てが便利です。
電話は左側に置くとメモが取りやすいでしょう。(左利きは逆)
どうしてもファイルを置きたいときは、積み重ねずに立てて置きます。
中央のいちばん大きな引き出しは、ものが重なりやすく探しにくくなるため、極力使用しないことをおすすめします。
小さい引き出しは、軽いものほど上部に入れ、重いものほど下部に収納します。
そして、使う頻度が高いものほど前部に入れるようにします。

パソコンの整理

パソコン内のフォルダやファイルの管理が乱雑だと、必要なときにファイルを見つけにくくなるため、探す時間が仕事の効率を下げることになります。
また、誤ったファイルを添付したり、手違いでデータを消去するなどのミスにつながります。
デスクトップは、必要のないファイルやショートカットを置かないのが鉄則です。
アイコンは、せいぜい2列くらいに収まるように配置します。
削除するか迷うファイルがあるときは、ごみ箱フォルダの横に「保留フォルダ」を作っておき、そこを一時保管場所としましょう。
フォルダ内も2階層以内に収めるように整理し、それぞれわかりやすいフォルダ名をつけておきましょう。
パソコン内にデータ量が多いと、操作性が悪くなり仕事の効率が下がりますので、定期的に整理する習慣をつけることが大事です。

業務効率を左右する時間管理

社会人として不可欠なのは、時間を管理する能力です。
仕事の期限を守ることが最も重要で、納期に間に合わなければ取引先の信用を失ってしまいます。
社内業務であっても、1人の仕事の遅れが部署全体の業務の遅れにつながってしまうこともあります。
スケジュール管理ができていないと、やるべき業務を効率よく進めていくことはできません。
効率よく仕事をするには、無駄を省き、すべきことの手順を明確にする必要があります。
失敗しないスケジュールの組み方のコツとしては、まず、最終的に辿り着く目標を設定することです。
次にやるべきことは何なのか書き出します。
そして、どのタスクから取りかかるべきか優先順位をつけます。
重要な仕事は、上司や取引先のチェックを受ける時間、あるいは不測な事態に備えて早めに取りかかります。
目先のことにとらわれて、自分が気になったことから手をつけていたのでは仕事が回りませんので、必ず優先順位をつける習慣をつけましょう。
記憶に頼るのではなく、記録することで目の前の仕事に集中でき、効率化を果たせます。

まとめ

コロナ不況が続き就職難である今日、仕事をする以上、何事も効率よくテキパキこなして「できる人」として働きたいものです。
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