就活での面接でよく聞かれる質問には、志望動機や特技・資格などいくつかありますが、その中で自己PRは企業に売り込みたい「自分の特徴」を簡潔に伝える重要なものと言えます。

直接的に自分の特徴を押し売りするのではなく、面接官に合わせて「自分の特徴」を使い分ける必要があります。

この記事では、面接官に好印象を与える自己PRのしかたについて解説していきます。

目次

・自己PRで面接官が重視するポイントとは

・面接官に好印象を残す自己PRのコツ

・高評価な回答とNG回答を紹介

・まとめ 

自己PRで面接官が重視するポイントとは

自己PRでは主に2つの視点でジャッジされていると考えてよいでしょう。

一つ目は「自分の特徴」を自分自身が理解しているかという点です。

なぜなら、自己理解ができている人は成長が早い傾向にあるからです。

企業は、新入社員にはできるだけ早く成長して、戦力になってほしいと考えています。

仕事における成長とは、できることや知識・考え方において、「現在の自分」と「目標とする自分」の差を埋めていくことです。

その点において、「現在の自分」をしっかり理解している人は、自分のことを理解していない人に比べて、数歩リードしていると言えるのです。

2つ目のポイントは、「自分の特徴」をその企業で活かせるかということです。

面接官にとって自己PRは、入社後にその人材が活躍する可能性があるか判断するものでもあります。

企業は、入社した人材には求職者の思いと同じくらい最大限に活躍することを望んでいます。

仕事で成果を出せば企業からも評価され、それがさらに本人にとってやりがいになるからです。

最大限に活躍してもらうためにも、求職者の能力面での特徴が、どの分野の仕事なら活かせるのか予測する必要があります。

また、性格や人柄が社風に合うのかなどについても見極める場でもあるのです。

面接官に好印象を残す自己PRのコツ


一般的に自己PRでは、「コミュニケーション力」や「積極性」、「協調性」などの言葉を入れて作成します。

しかし、敢えて「〇〇力」や「〇〇性」という言葉を使わないで、その特徴を説明する短めの文章を作ってみましょう。

その目的は、面接官の頭の中に求職者のイメージを映像として残すためです。

1日の面接が終わった後は、必ず面接官同士がその日を振り返り、合否の決定や評価の調整を行います。

そのときに「あの○○のエピソードを語った△△さんが・・・」と思い出してもらえるような「エピソードによる仕掛け」を残しておくことが大切です。

また、事前にストーリーを複数用意しておくことも重要です。

そして、面接を受ける企業に適したエピソードのものを面接官が指定した時間で話せるように作成しておきます。

したがって、1つのエピソードを1分程度で簡潔に話したり、3分程度でアピールしたいときにバックグラウンドまで伝えることのできるように、状況に変化させられるネタを準備しておくことをお勧めします。

具体的な自己PRの組み立てとしては、まず「人より少しだけできること」をピックアップします。

次にピックアップした特徴を「能力」「人柄(性格)」「習慣」「考え方」「行動特性」などに分類して整理します。

そして、それら形のない「特徴」を言葉にして、面接官の頭の中で映像として浮かぶようにすることがポイントです。

また、「人からは○○と言われ・・・」、「〇〇を実現しました(具体的な成功体験)」などのキーワードを使うと、ポジティブな面を客観的に表現できることから、大きなアピールポイントになるでしょう。

高評価な回答とNG回答を紹介

それでは、面接官から「自己PRをしてください」との質問をされたときの回答として、よい例・悪い例を紹介します。

ここでは自分の「能力」をアピールしたい場合を例に挙げて説明します。

高評価な自己PR

「スポーツ用品店のアルバイトをお客様の話を最後まで聞くことを大切にして、2年間続けています。お客様が何を知りたいのか、どれだけ購買のモチベーションがあるかによって、興味の持たせ方は変わってきます。お客様の話からそれを判断しながら、販売するための最短距離を考えています。」

この回答は、「聞き上手」であることを強調していますが、コミュニケーション力には「聞く力」が重要であると理解している点が評価されます。

さらに、お客様のニーズを引き出す資質を持っている点についても評価されます。

NGな自己PR

「私にはコミュニケーション力があります。ファーストフード店で3年間アルバイトをしていますが、「あなたは人当たりがいいね」とよく同僚に言われます。御社に入社しても、このコミュニケーション力を活かして頑張っていきます。」

この回答では、本人がアピールしたいと考える能力と周辺からの評判にズレがあります。

人当たりがよいことが直接、コミュニケーション力があるとは言えないからです。

まとめ

本文でも述べましたが、自己PRは自分の特徴について相手にわかりやすく伝えて印象に残すことがポイントになります。

また、面接官によっては「1~3分程度で」と指定されることもあるので、1分バージョンと3分バージョンを作っておくとよいでしょう。

「面接を控えているが自分の特徴がわからない」「面接官を前にすると緊張してスムーズに話せない」などでお悩みの求職者の方は、是非一度イーチリッチにご相談ください。

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