大学受験や就活を行ったことがある人ならばある程度理解しているでしょうが、「面接が得意で大好きだから、何回でも受けたい」などという人は一人もいないということをもう一度認識しておくべきです。

そのうえで、自己PRを始めとする面接官への伝え方を練習していけばいいのです。

この記事では、面接官がよくする質問の中から、「志望動機」の上手な伝え方のポイントについて解説します。

目次

・まずは企業研究が第1歩

・志望動機を明確にするには

・志望動機に入れる3つのポイント

・まとめ 

まずは企業研究が第1歩

面接においては、自分を知ったうえで「相手のニーズに合わせて話す内容を結び付けていく」ことが最も重要です。

これは志望動機に限った話ではなく、面接官は常に「この人はうちの会社でどのような活躍をしてくれるのだろう」という期待を持って質問しているからです。

このポイントを押さえておかないと、どんなに見た目の印象を変えても、話す練習をしても、自分の伝える内容をきちんと準備したとしても、必然的に受からない面接が出てきてしまいます。

なぜならば、「どの企業の面接でも同じ内容を言ってしまっている」可能性があるからです。

そのようなことを避けるためには、次の2点を考えてみることが大切です。

◆ 応募する企業の仕事に合わせて、志望動機をしっかり作成できているか。
◆ 自分の強みや学生時代に力を入れて取り組んだことを話すとき、その企業でやりたい仕事と関連付けて伝えるよう意識しているか。

多くの就職活動中の方は、このことが大事なこととはわかっていても、実際には企業ごとにやれていないか、時間的に余裕がないため企業研究ができていないケースが多いのも事実です。

さて、企業研究をする際に応募する企業の公式ホームページを見て調べる人も多いでしょうが、ここではどの部分を読んで企業の特色を掴んだらよいのか、そのチェックポイントについて説明していきます。

採用ページの「働く人の声やインタビュー記事」

実際にその会社で仕事をしている人たちの仕事内容やスケジュール、感じていることなどの記事を読むだけで、自分が働くイメージを一層明確にするのにたいへん役立ちます。

また、いろいろな年代、職種の人たちの仕事内容を詳しく読むとよいでしょう。

企業のIR情報、決算短信

その企業が重視している事業や現状、今後の計画などがわかります。

上場企業であれば、ホームページの中に資料が公開されています。

公式ホームページ以外にも、その企業の経営者が執筆した本、またはその企業について出版されている本や雑誌も、企業の特徴について書かれているので参考になりますし、場合によっては面接で「読んだことがあるか」と聞かれるときもあります。

志望動機を明確にするには


次に自分と応募先企業を結び付けるために大切なことは、「自分の企業選びの軸を明確にする」ことです。

自分がどのような基準で応募先を決めていたか、ここが自分自身でもわからないまま志望する企業を決めていると、後々「志望動機が伝えられない」「本当にこの会社でいいのだろうか」と悩むことになってしまうでしょう。

志望動機を明確なものにしていくためにも、自分が企業を選ぶときに重要だと思っている仕事の価値観を確認しておく必要があります。

具体的なやり方としては、以下の3つの観点から自分で思いあたるものを書き出してみましょう。

◆ 自分が仕事をすると考えたとき、「ここは大事」「ここは外せない」と思う価値観にどのようなものがあるか、極力たくさん考え出してみよう。
◆ 価値観に関してはあまり深く考えずに思いついたものを出していく。たとえば、「自宅から30分以内の通勤圏」などのような具体的な要件ではなく、自分が仕事をするとき「これは絶対に欠かせない」と思うような考え方や信念、働き方などを言葉で挙げてみる。
◆ 価値観については、「やりがい」「安定」「人間関係」「収入」「楽しさ」など人それぞれであるから、まずは自分が大切と思ったことをたくさん書いてみる。

続いて、この作業で出てきた価値観に優先順位をつけましょう。

たとえば、2つずつ並べて比較し、どちらかと言えばどちらが大事かというように順番をつけていきます。

1番から10番のように順位をつけたら、その順番で違和感がないか確認し、「やっぱりこちらの方が大事かな」と思うようなものがあれば入れ替えて、最終調整するとよいでしょう。

そして、最終的に7番以降になったものは、「あった方がいいけど絶対に必要なものではない」と判断し、反対に1番から3番の上位のものは、自分が仕事をしていくうえでたいへん重視するものと捉え、志望動機の軸にします。

志望動機に入れる3つのポイント

ここからは、先に洗い出した価値観を軸に、さらに志望動機をよくしていくために、どのようなことを加えていけばいいのか考えていきましょう。

ここでのポイントは次の3つになります。

◆ 自分は○○が好きでとても興味を持っている。
◆ この企業に入社して何をやりたいのか。
◆ 入社したら自分は○○なことを活かすことができる。

以上の3つのポイントを具体的に入れる必要があります。

たとえば、A君が志望動機を次のように伝えたら面接官はどのように思うでしょうか。

「私は、人と接することが好きなので、貴社のような大手百貨店で多くの方に商品を販売していきたいと考えております」

面接官はおそらく「漠然としている」「人と接すること好きと言っているが、どんな経験をしたことがあるのだろう」「どうして当社を選んだのか、目的や目標がわからない」などと思ってしまうことでしょう。

面接官側としては、応募者が本当に意欲をもって「この会社入りたい」「この仕事をしたい」と思っていてくれているか、これまでの経験や自分の強み、学んできたことをこの会社で活用してくれそうかという点を知りたいのです。

面接官が知りたいこと、つまり「採用側の視点」に立つということをいつも意識することが重要なのです。

たとえば、前述のA君の志望動機の場合、以下のポイントを押さえれば改善されます。

◆ どうして「人と接すること」が好きなのか、理由を入れる。
◆ 販売業の中で、なぜこの企業なのかについて入れる。
◆ 自分のどんな強みがこの仕事で活かせるのかを伝える。
◆ もっと具体的にどのような仕事をしたいのかを説明する。

このように志望動機には、「興味」「どうしてその企業か」「できること」の3つを入れることを忘れないでください。

まとめ

この記事では、面接で志望動機を上手に伝えるポイントについて解説してきました。

このほかにも、発声練習をして面接官が聞き取りやすい話し方のトレーニングなども怠らないようにしましょう。

「自分一人では就活の進め方がわからない」「自分のやりたい仕事が見つからない」などでお悩みの求職者の方は、是非一度イーチリッチにご相談ください。

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