新型コロナウイルス感染拡大に伴い、2020年4月に発令された緊急事態宣言の影響で多くの企業では在宅ワークを余儀なくされ、そのことによってリモートワークが急速に普及したことは周知のとおりです。

その後、緊急事態宣言が解除された後もリモートワークの利便性はすでに定着しており、さまざまな業種で積極的に利用されています。

しかし、ここで挙げるリモートワークとは、週に1~2回というようなものではなく、永続的に最低でも週3~4回以上のフルリモートワークを指します。

この記事では、今後もリモートワークが普及し続ける背景、そしてそれが有効活用されやすい業種について解説していきます。

目次

・なぜリモートワークが求められるのか

・リモートワークが可能な職種と現状

・リモートワークに適した具体的な職種とは

・まとめ 

なぜリモートワークが求められるのか

コロナ禍でリモートワークを体験した人が増え、通勤時間の無駄が広く認識されるようになりました。

自宅から会社まで、通勤で片道1時間かかるとすれば、1通勤あたり2時間拘束されることになります。

通勤自体は何も生み出さないし、会社のために通勤するのにどういう訳か時間外勤務手当が出ません。

時間とお金を二重で失っているようなもので、被害は甚大です。

デジタルテクノロジーでこれを避けられ、その時間を家族や友人と過ごしたり、趣味に没頭したいと思うのは至極当然の考え方でしょう。

勤務地の自由度が上がるので、自然豊かな郊外で暮らすことも可能になりますし、仮に会社がある都会から遠くなったとしても、週1~2回の出社であれば大して苦にならず、精神的にもよい影響を及ぼすことでしょう。

週に5日も出勤しなくてはならない一般的なワークスタイルは、できることなら避けたいと思う人が大半を占めるはずです。

飲食関係や建設・土木といった現場に行かなくては仕事ができない業種はともかく、事務系の業種であればなおさらでしょう。

今後は、昭和的なワークスタイルに固執する企業は、徐々に求人で苦戦するようになることが想定されます。

リモートワークが可能な職種と現状


会社の形態以前の条件として、仕事そのものが場所に縛られない性質のものでなければ、リモートワークは行えません。

残念ながら生活インフラ・医療・福祉・食料品店などで働く「エッセンシャルワーカー」と呼ばれる方たちの仕事は場所に縛られます。

具体的には、医師・看護師・薬剤師・介護福祉士・ケアマネ・保育士・インフラ保守(ガス、電気、水道など)・運転士・スーパー・ごみ収集などがこれに当たります。

反対にこれら以外のほとんどの職業はリモートワークが可能です。

役所・銀行・企業の経理部などは、リモートワークが可能であるにもかかわらず、単にIT化が遅れているという事情から、書類に決裁印を押すために経費を無駄遣いしているのが現状です。

コロナ禍での給付金一律10万円も、本来なら複雑な手続きもなしに自動的に一瞬で配れるはずなのに、何ヵ月も要して紙の郵送作業をしていたことが問題になりました。

ちなみにその「紙」を送る郵便事業者は、エッセンシャルワーカーではありません。

インターネットを介して100%代替え可能だからです。

また、2022年では「接種券」がないとワクチン接種が受けられず、役所のデジタル化が一向に進んでいないことが露呈しました。

「紙=アナログの象徴」という認識が、依然として社会的に認識されていないのが実状です。

リモートワークに適した具体的な職種とは

圧倒的にリモートワークに適した職業の代表と言えば、ITエンジニアです。

現在の日本では、相当レベルの良好な光回線の通信環境が、離島に至るまで整備されています。

ITエンジニアの求人では「フルリモート可」との条件は珍しくありません。

もともと人材不足なので、「フルリモート可」を売りにして採用しようとする流れは自然と言えましょう。

次に、放射線科の専門医をしているA先生の事例を紹介しましょう。

「私は、9時から18時まで正規雇用の病院で仕事をして、その後自宅に帰ってから23時位までバイトで、遠隔からインターネットで送られてくる検診画像を診ています。日本国内の患者の胸や頭部のCTやMRI画像に所見をつけていく仕事です。バイトの報酬は1人1,000円で月に400人分ほど診ています。海外の南国に住みながら、この仕事をして生計を立てている女性医師もいます」

1日3時間ほどの労働で月40万円、東南アジアあたりで自由に暮らすにはちょうどいいのかもしれません。

その他、芸術家・デザイナーなど、インスピレーションを必要とする仕事も、むしろオフィスでの作業にこだわらない方がよい仕事が望めそうです。

これらは、その人個人の才能に頼るため、誰でもできる仕事ではないからです。

また、「今でしょ」のフレーズで有名な、東進の国語講師である林修先生が実践している「衛星授業」は、リモートでの講義実現を証明しています。

全国各地の1,000校以上のリモートブースに配信され、多くの生徒が映像で授業を受けています。

これと同じで、「答えがある問題の解き方」を教えている大学教授・高校教師もリモートワークに適した仕事と言えるので、いずれ現在の非効率な授業の方法は変わっていくかもしれません。

まとめ

リモートワークに適した職種について解説してきました。

しかし、事務系であれば何でもかんでもリモートワークでよいというものではありません。

当然のことながら、社員一人ひとりのスキル習熟度を分析したうえで導入すべきなのは言うまでもありません。

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