新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言が続く中、企業の採用状況にも深刻な影響を与えています。
新卒でも採用中止や内定取り消しをせざるを得ない企業も出てきています。

また、転職希望者も「このタイミングで転職すべきか迷っている」「転職の意思が低下した」というような悩みを抱えている方も少なくありません。
しかし、すべての企業が採用をやめてしまったわけではありません。

この記事では、コロナ禍の厳しい状況下において転職を考えるときに、知っておきたいポイントを解説していきます。

コロナ禍における雇用状況

厚生労働省が毎月公表している「一般職業紹介状況」の統計表一覧にある有効求人倍率は、令和3年7月現在で1,11倍となっています。

有効求人倍率とは、有効求職者数に対する有効求人数の割合で、雇用動向を示す重要指標のひとつです。

有効求人数を有効求職者数で割って算出しますので、倍率が1を上回れば求職者の数よりも人を探している企業数が多く、下回れば求職者数の方が多いということを示しています。

この統計によれば、確かに新型コロナウイルスが蔓延していない2年前の令和元年7月の1,55倍から比べれば0,44ポイントも減少していますが、東京での3回目緊急事態宣言の時期である令和3年5月の1,02倍から見れば、7月の1,11倍は大きく増加傾向にあると言えます。

7月と言えば、1年遅れて開催された東京2020オリンピック開催の影響も求人増加の大きな要因であることは容易に推察できますが、要はタイミングを見逃さない転職活動を行うことが最も重要と言えます。

参考:厚生労働省「一般職業紹介状況」の統計表一覧
https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/114-1.html

コロナ禍での転職のメリット・デメリット

現実的にはこの不況下で、簡単に理想の企業と出会えることは困難であることは間違いありません。

「今、転職する」タイミングをモノにするには、慎重に現状を見極める必要があります。

メリット

1.リモート面接が普及している

企業でいわゆる「テレワーク」が普及したことで、面接も電車に乗って希望する会社へ訪問する必要がなくなり効率的になりました。

また、以前は現時点で勤めている会社に面接のたびに有給休暇を取得して臨むことが多かったようですが、リモートが普及したおかげで自宅や勤め先の空き部屋を使用して面接を行うことができるようになりました。

2.人材の流動性が大きくなっている

企業によっては経費削減の目的で人員整理を行っているケースがある反面、即戦力のある高い技能を有した人材を募集し、業務全体の効率化を図る企業もあります。

業種によっては、転職活動の一環で資格取得なども有利に働くでしょう。

3.新しい事業に挑戦する企業が増えている

長引くコロナ禍の影響で業績低迷に苦しんでいる企業も少なくありません。
そのため、既存の製品やサービスでの経営が続かず、新しいビジネスモデルを展開しようとする企業が増えてきています。

この場合は自社にないスキルを持った人材を求めているため、もし求職者の持つ技術力や経歴が企業側と合致したときは、大変有利に転職活動を運べることになるでしょう。

デメリット

1.リモート操作に慣れていないと面接が大変

前述したメリットの解説と矛盾してしまいますが、そもそもパソコンなどの端末操作が不慣れだと画像や音声が悪かったり、途中で接続が切れてしまうなどのアクシデントが発生し、スムーズな面接が行えない危険性があります。

2.希望している会社の雰囲気がわからない

リモート面接はとても便利ですが、面接後、仮に内定したとしても社風など会社の雰囲気がわからないまま入社することになるため、不安が募ることもあります。

コロナ禍における転職活動の対策

現在、人材を募集している企業もコロナの影響がさらに長引くと、業績悪化や将来展望が不透明になり、募集そのものをストップしてしまうことも予想されます。

そのため、平常時より多めの企業に転職活動を行っておくことが大切です。
また、どんなに現在の仕事に不満を抱いていたとしても、今の仕事を退職してから転職活動を行うことはお勧めしません。

何度も繰り返しますが、不況時の転職は非常にタイミングが重要になりますから、社会情勢を注視しつつ慎重に準備を進めていくべきです。

まとめ

緊急事態宣言が何度も延期されて出口の見えないコロナ不況において、転職に踏み切るのは大変勇気がいることです。
しかしながら、転職を希望している理由も確実に存在しているはずです。

「先の見えない現状ではどうしても二の足を踏んでしまう」「どんな業種に転職すれば安全なのかわからない」とお悩みの方は、是非イーチリッチにご相談ください。

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