厚生労働省から公表された「新規学卒就職者の離職状況」によると、新規高卒就職者の約4割、新規大卒就職者の約3割が、就職後3年以内に離職していることが分かりました。

参考:新規学卒就職者の離職状況
https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000177553_00003.html

こうした状況が発生する背景には、働き方に対する“価値観の変化” あるかもしれませんが、実際の業務に対して企業側と就業者側が抱くイメージのギャップも大きな要因と言えるでしょう。

せっかく入社した貴重な人材がすぐに辞めてしまうことにならないよう、雇用のミスマッチを防止する対策について解説していきます。

雇用のミスマッチとは

そもそも雇用のミスマッチとは、どのようなことでしょうか。

厚生労働省が定義する雇用のミスマッチとは、「労働市場における需要量と供給量のバランスが取れているにもかかわらず、求職者側と求人側との意向等が一致せず、失業が発生している状態」を指します。

ひとことで言うと「入社したら合わなかった」というようなケースです。
それでは、よくある具体例を見ていきましょう。

雇用条件

入社時の雇用条件に書かれているものと実際が異なることが問題となるケースです。
例えば「完全週休2日制」「残業なし」という表記があっても、そのことが守られていない場合です。
労働条件が相違している場合は、大きな雇用のミスマッチの原因です。

労働環境

実際に働いてみると、自分のイメージしていた仕事と実際の仕事内容が異なっていたと感じるケースは多くあります。
また、上司や同僚との人間関係に馴染めないということも雇用のミスマッチにあたります。

ただし、人間関係のトラブルは働き始めてみないと分からない問題であり、企業側が客観的な視点で職場環境を見直すことも大事です。

曖昧な求人情報

求人活動における曖昧な情報にも注意しなくてはいけません。

募集・選考・採用という流れになりますが、具体的な採用基準を提示しない場合もあります。
募集者を増やそうと曖昧な情報にしていると雇用のミスマッチにつながることを認識しておきましょう。

雇用のミスマッチが起こる原因

考えられる原因として、企業と労働者間での能力需給の不一致が挙げられます。
能力需給の不一致というのは、企業側が必要としている能力と求職者の持つ能力が一致していないことです。

企業側としても、雇ううえで求めている能力を持った人材を必要とするのは当然のことですが、安易に人手不足を解消するために募集すると、経験やスキルが満たない人が応募してくることになり、雇用のミスマッチが起きてしまいます。

また、情報が不透明である場合も原因となります。これは、企業側だけではなく求職者についても同様のことが言えます。
企業側が積極的に分かりやすく自社の情報を発信しておくことで、このようなミスマッチの原因を解消しやすくなります。

雇用のミスマッチ防止策

それでは、企業側で雇用のミスマッチを防ぐ有効策について説明していきます。

適切な採用選考

雇用のミスマッチが発生してしまう大きな原因は、採用選考が適切に行われていないことが挙げられるでしょう。
採用面接での見極めが欠如していると雇用のミスマッチにつながる可能性が高まってしまいます。
面接官は求職者の学歴や資格だけにとらわれず、企業が求める人物像に本当にマッチしているかどうかをきちんと考察することが最も重要です。

明確な情報の提示

目先の人材確保だけのことを考えるばかりに、誇大表現をしたり古い情報を掲示したりすると、入社後に現実との違いに気づき早期退職につながりかねません。
現在の新しい情報をわかりやすく明確に提示することが大事です。

入社後のフォローアップ

新たに人材を採用した後に企業内のフォロー体制が整っていれば、仕事に対するモチベーションの維持にもつながるでしょう。
早期退職を防ぐには、入社後のフォローアップが重要なポイントになります。

まとめ

現在のコロナ渦で新しい採用を見送っている企業も少なくないでしょう。
そんな折、雇用のミスマッチで早期退職者がでてしまい業務に支障をきたしているようであれば、迷わずイーチリッチにご一報ください。
貴社の求める人材にマッチした求職者を必ずご紹介いたします。