転職活動で知人・友人などのルートを頼りにする場合の最大のメリットは、何はともあれ自分という人間を多かれ少なかれ理解していてくれているという点と言えます。 
早急な転職を迫られている人や多少時間がかかっても納得のいく転職を目指している人には有効な方法です。 

また、特に親しい友人などであれば、自らの職歴にかかわらず、自分のさまざまな可能性について、率直に相談してみるのもいいでしょう。 

自分では思いもよらなかった業界への転職の可能性を教えてくれたり、あるいは知り合いを介して「知り合いの知り合い」まで転職情報の網を広く張れる場合もあるかもしれませんので、やはり縁故ルートの転職活動はやってみるべきです。 

この記事では、自分の周りの人脈を使って転職活動を行っていくときのポイントを解説していきます。 

転職の相談は元同僚・元上司に頼る

以前に一緒に仕事をしたことがある人に相談してみることをおすすめします。 
たとえば、現在は違う会社で働いている元同僚・元上司など、自分の仕事をしている姿を知っている人であれば、「取引先の会社が求人を募集しているが君に合うんじゃないかな」といったように“相性”も加味したうえで情報提供してくれることが期待できます。 

さらにその相手企業に対して自分の強みなどの情報を伝えてもらえれば、選考もスムーズに進みやすくなるはずです。 
自分の良さを理解していてくれているという点では、古くからの友人や親せきのルートを辿ってみるのもいいでしょう。 

「異業界であるから」という理由で、声をかけないということは賢い選択とはいえません。 
自分が知らないその人のネットワークの中に、自分の業界に関係する人物がいることがあるのです。 
「ゴルフ教室の仲間が○○会社で人事の仕事をやっている」「取引先の企業が新しく○○事業に乗り出すそうで、〇〇業界出身の人材を探している」などのように、思いがけない情報が得られるケースも少なくありません。 

とりわけ金融業界に勤めている知人がいれば、声をかけておくべきでしょう。 
融資先企業の社長や役員と付き合いがあるため、人事情報を掴んでいることが多いからです。 

人脈を使った転職活動のデメリット

しかし、人脈を使った転職活動にもデメリットがありますので認識しておく必要があります。 

断りにくい

紹介された会社に納得がいかなかったときでも、断りにくい状況になる場合があります。 
紹介してくれた知人が先走って相手企業と話を通してしまったりした場合は、その紹介者の顔を立てて入社せざるを得ないというようなケースは実際にあります。 

どのような段取りで話を進めていくのか、紹介者と事前に打ち合わせておくことが重要です。 

紹介者の話と事実が異なる

「うち会社に入社すればこんなにいいよ」と誘われ入社したところ、紹介者である知人とは配属先が異なり、聞いていた内容とまったく違っていた、ということもよくあります。 
同じ会社であっても部署により方針や環境が違うケースも多々あるのです。 
紹介者の話を鵜呑みにせず、自分でもよく会社を調べることも必要でしょう。 

口約束で話が進みトラブルに発展

旧知の友人や知人を通すと、安心感から不注意になることもあります。 
給与や待遇など、条件面をきちんと確認しないで、入社後に「話が違う」とトラブルになるケースもあります。 
口約束ではなく、労働条件を適切な文書にした通知書を作成してもらいましょう。 

転職エージェントの活用

自分の人脈ネットワークが構築できたら、転職エージェントの活用も有効です。 
豊富な情報と各種サービスを利用者が無料で利用できる場合もあり、大きなサポートとなるのでおすすめです。 

転職エージェントは求職者の希望に沿ってプロフェッショナルならではのサービスで転職活動を進めていきますが、求人をしている企業側の求める人材像も把握していることから、転職のミスマッチが起こりにくいのが特徴です。 

自分の人脈網と転職エージェントの両方で探っていけば、転職活動もスムーズに進んでいくことでしょう。 

まとめ

人脈を使った転職活動は、自分の信頼する人たちが紹介者となってくれるわけですから成功率は高くなるはずです。 
しかし、人脈のみに頼り他の情報収集を怠ると、可能性を狭めてしまう危険性もあります。 

自分の範囲外に大きなチャンスがあったとしても、見逃してしまうこともあるのです。 
人脈は、あくまで転職活動の手段のひとつと捉え、情報収集はできるだけ広く行うべきでしょう。 

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