かつて日本では、多くの人手をかけて労働時間を長くかけることで利益を増やそうとしてきました。
しかし、近年の少子高齢化に伴う労働人口の減少を背景に生産性を高めることに意識が向けられるようになってきました。
効率を高め生産性を上げることで労働時間が短縮され、仕事と生活の調和を図ることこそが、「働き方改革」の意義といえるでしょう。
この記事では、1日の業務の効率化を図るためのポイントを解説していきます。
業務時間を細分化して効率を高める
短い時間の中で効率よく生産性を上げたくても、人間の集中力には限界があります。
もちろん個人差はありますが、一般的に集中力が持続できるのは45~50分が限度といわれています。
長時間労働を減らし、決められた業務時間内で生産性を高めることが求められている現在、たとえ新人であっても時間内で成果を出すことが要求されます。
ただし、ここで気をつけたいのは、ただ単に作業時間を短く区切るということではなく、所定の時間内で、課された仕事を完了できるように努力するということが重要です。
締め切りを決めておけば、そこで終わらせようとする集中力が発揮されますし、小刻みに休憩をとることで疲労回復につながり、さらなる効率化が期待できるでしょう。
この方法を成功させるポイントは、切り替えをきちんとすることです。
休憩中は社内回覧やメールのチェックなども一切しないことです。
オンとオフの切り替えをしっかりつけて、仕事のことを一切引きずらないことが大切です。
仕事に優先順位をつける
仕事の生産性を高めるには、時間管理をきちんと行うことが肝心です。
そのためには、1日でやるべきことを全部書き出して、優先順位をつけてから取り掛かることが重要です。
一般的な優先順位のつけ方は、「緊急度」「重要度」「手順」を軸として考察します。
緊急な仕事を先に行うのはもちろんですが、重要度の高い仕事も優先しなくてはいけません。
重要な仕事を後回しにすると、十分な時間が確保できなかったり、やっつけ仕事となってしまう可能性があります。
また、優先順位をつけるには、所要時間の把握も不可欠です。
そのため、今日すべき仕事をいわゆる「ToDoリスト」として作成することをおすすめします。
そして、「手順」も効率化を図る大変重要な要素です。
たとえば、他部署から領収書をもらわないと計算できない経理業務をしているとします。
業務に取り掛かろうという時点になってから、他部署に領収書を請求していたのでは、届くまでの時間が無駄になってしまいます。
重要なことをやるときには、その前にやっておくべき段取りを忘れないでください。
朝、出勤して1日の業務の優先順位を決めたら、ミーティングで報告して上司などにチェックしてもらいましょう。
経験が浅い場合は、何が緊急で何が重要なのか判断を間違ってしまうこともあります。
仕事上の経験値が高く、業務全体を見通すことのできる上司にアドバイスしてもらえれば、一層業務がはかどることでしょう。
1日の仕事を配分する
1日は誰しもが24時間ですが、その使い方によっては仕事の成果に大きな差が生じます。
1日の中には集中力が高まる時間帯と下がってしまう時間帯があります。
仕事の優先順位を決めるときには、このことを加味して割り振る必要があります。
1日の中で集中力が高まるのは午前中といわれています。
そのため、優先順位が高い仕事ほど午前中に終わるように取り組むべきです。
優先順位が高い仕事からこなしていけば、残っているのは緊急性がなく重要性もない仕事だと言えます。
したがって、集中力の下がる夕方に残業までして行う仕事はないはずです。
また、仕事を配分するとき、何気なくほどほどの時間と思われる1時間単位で区切ってしまいがちですが、前述のとおり人間の集中力は1時間続きませんので、15分単位区切って配分した方が集中力を持続できます。
たとえば、データ入力は15分、書類整理は30分、会議資料の作成は45分というように15分単位で時間を配分するのが効果的です。
とりわけ、午前中は集中力が上がっていますので30分、45分と続けて作業するのもいいでしょう。
まとめ
仕事の効率を高めて、無駄なく規定の業務時間内で1日が終われば、プライベートの時間も増え、趣味や習いごとなど仕事以外からいい刺激を得られることもでき、リフレッシュにもつながり、さまざまな場面でしごとの改善や効率アップにも役立つことでしょう。
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