転職が珍しくない時代になってきています。
転職することが必ずしもよいということではありませんが、職種や働き方に自分なりのこだわりがあれば、それを実現させるために転職が一つの選択肢となるのは、むしろ前向きなことと言えるでしょう。
さて、この記事では、転職活動で必ずと言っていいほど提出が求められる「職務経歴書」について、適切な書き方を解説していきます。
目次
・応募企業のニーズに合わせる
・情報は余すところなく内容は具体的に
・作成のポイントと基本的手順
・まとめ
応募企業のニーズに合わせる
転職などの中途採用の場合、履歴書のほかに職務経歴書を提出することを求められるのが一般的です。
これは、即戦力を求める企業側が、応募者のこれまでの経験や実績がどのくらいで、採用した場合にどれだけ会社に役立ってもらえるか、面接を行う前に職務経歴書から判断しておきたいという意図があるからです。
したがって、職務経歴書は選考のときに応募者の重要な情報源として活用されるため、職歴や経歴については極力詳細に書くことが求められます。
ただし、何でもかんでも詳しく書けばいいというものではありません。
採用者側が興味を示さないことをいくらたくさん書いても意味がないからです。
大切なのは、企業側の求人ニーズに合った部分を選択してまとめることです。
当然のことながら、同じ人でも応募する企業によって職務経歴書の内容が変わってくることもあり得るのです。
情報は余すところなく内容は具体的に
職務経歴書で自分の経歴や実績を伝えようとするときは、ただ単に「営業経験が5年ある」などのように漠然と書いてはいけません。
どんな会社のどんな部署で、どのようなものを取り扱い、どんなポジションで、どのように営業活動をしたのかなどのように具体的に書かなければ、企業側に自分の価値が伝わりません。
また、職務経歴書は書式が自由なため、書き方を工夫することによってライバルとの差別化を図ることができます。
採用側は、職務経歴書の内容だけではなく書き方にも注目しています。
プレゼンテーション能力も見られていることを意識して、工夫した表現を心がけるようにしましょう。
さて、転職回数が多い、あるいは異業種へ転職したいというケースでは、採用担当者にその理由の正当性を説明する必要があります。
あらかじめ明確な理由を記載しておくことは、自分をアピールするうえで重要なことです。
履歴書の退職理由欄や志望動機欄に記していても、説明不足と感じられるときは、職務経歴書で具体的にきちんと記載しておくようにしましょう。
作成のポイントと基本的手順
まず用紙ですが、市販の職務経歴書は履歴書の職歴欄と類似しているものがほとんどなので、そのまま使わず自分なりの項目をつけるなどの工夫することが必要です。
自分でオリジナルの職務経歴書を作る場合、用紙の大きさはA4サイズが最適です。
気をつけたいのは、その分量です。
自分を評価してもらおうとアピールに熱が入ると、どうしても長くなりがちですが、用紙1枚、長くても2枚にまとめるのが鉄則です。
ポイントを絞り込み、簡潔明瞭な書類を作成することも、アピール材料になることを留意しておきましょう。
また、履歴書は手書きでも、職務経歴書はパソコンで作成するのが一般的です。
手書きだと断然不利になるということではありませんが、採用担当者の見やすさを考慮すれば、パソコンで作成するのが得策です。
さらに、作成の過程でもパソコンの方が後から必要な情報を追加したり、反対に不要な箇所を削除できるので、手書きと違い書き直す手間や時間が不要になります。
見出しやアピールポイントを簡単に強調できるのも大きなメリットと言えます。
最後に職務経歴書作成の基本的な手順を見ていきましょう。
①経歴に関する情報をすべて書き出す
魅力的だと思わせる職務経歴書の作成は、自分自身の職務経歴を整理整頓することが先決です。
履歴書と同じことを書いてもまったく役に立たないばかりか、マイナス印象を与える可能性があるので要注意です。
②ニーズに合わせて情報を選択
職務経歴書で伝える情報は「量より質」です。
求められている情報を提示し、かつ自分を売り込めるように入念な情報の取捨選択を行う必要があります。
③選択した情報をわかりやすい文章に
情報は正確かつ分かりやすくなければなりません。
「かつて自分が働いていた場面」が採用担当者の頭の中に残るような、ひと工夫した表現を心がけるとよいでしょう。
④項目をつけて内容構成を決める
採用の選考は限られた時間内で行われています。
採用担当者に情報を的確に理解してもらうには、目を通しやすい構成にしておく必要があります。
⑤用紙・レイアウトを決める
自己PRの有効ツールである職務経歴書も、人に見せる文書として形が整っていなければ、かえってマイナス印象を与えてしまいます。
レイアウトには熟慮に熟慮を重ね、採用担当者が見やすい構成にします。
⑥スタイルを決める
基本的に職務経歴書の書き方は自由ですが、一般的なスタイルとして「編年体式」と「キャリア式」があります。
最も一般的で書きやすいのが編年体式で、時系列によって経歴を書いていくスタイルです。
一方のキャリア式は、勤務先や年代にはこだわらず、担当した業務内容ごとに職歴をまとめていきます。
希望業種にアプローチしやすい方を選択しましょう。
⑦見栄えよく仕上げる
最後まで「見やすさ」に配意して作成した書類は、確実に採用担当者の目を引き好印象を持たれます。
最後の最後まで「見る立場」になってチェックしましょう。
まとめ
転職者は新卒者と違い、時間的余裕がないことも珍しくありません。
そのため、職務経歴書も履歴書と同じように情報を羅列して書いているケースも少なくありません。
そのような場合でも、大事なのは希望職種を意識した書類作りをすることをお勧めします。
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